マタニティ外来

治療について

妊娠されている方は最初の問診時に妊娠していること、産婦人科の担当医からの治療における注意点があれば注意点もお伝えください。

また治療後に妊娠がわかった、妊活をしているなどもお伝えいただければと思います。妊婦さんが治療を受けられるタイミングは妊娠5〜7ヶ月の安定期が望ましいといわれていますので、その時期を中心に行っていきます。また、辛い体勢や気分が優れない時等あるかと思いますが、体勢を変えたい・少し休憩したいなどのご希望がありましたら遠慮なさらずおっしゃってください。

また、妊娠中のお身体の状態が良くない場合など治療によるお身体への影響が心配される場合は、大学病院などに紹介させていただくこともあります。

麻酔について

歯科治療では局所麻酔を使用します。一般的に安定期に麻酔を使用することは問題ないとされて言われているので、体調をみながら麻酔をしていきます。

痛みを無理に我慢すると母体や胎児にストレスがかかってしまうため、麻酔をせず痛みを我慢するより適切に使用することをお勧めします。

レントゲンについて

歯科治療で使うレントゲンは放射線量がごくわずかで照射する口腔内と腹部は距離があるので、レントゲンをとっても問題ないといわれています。
当院では念の為防護用のエプロンを体につけていただき、撮影を行なっています。

また、当院では必要と考えられる場合に撮影をしますが、もし不安なので撮影したくないといったご要望があればおっしゃってください。

当院のCTはパノラマ写真より低被爆です!

自然放射線
東京⇔ニューヨーク
間(1往復)
0.2ミリシーベルト
1人当たりの
自然放射線(年間)
日本平均 
1.5ミリシーベルト
世界平均 
2.4ミリシーベルト
人工放射線
歯科口腔内
デンタル(1枚)
0.01ミリシーベルト
歯科パノラマ
撮影(1枚)
0.03ミリシーベルト
歯科用CT(1回) 0.1ミリシーベルト
一般公衆の線量
限度
1ミリシーベルト
肺のX線集団検診 0.05ミリシーベルト
医科用CT検査 6.9ミリシーベルト

薬について

妊娠中はできたら薬の服用は避けることが望ましいですが、妊娠中期以降で薬の服用が必要な場合は妊娠中でも服用可能なお薬を処方いたします。

抜歯について

抜歯は治療時間が長く、緊張により母体にストレスもかかるので負担が大きくなります。また、抜歯後の腫れや痛みをおさえるために抗生物質や鎮痛薬の投薬が必要になります。

なので、妊娠中の抜歯は基本的に行いません。状態によってどうしてもという場合は担当医や産婦人科の先生と相談の上、行うこともあります。

妊娠性歯肉炎

妊婦さんになると小さな命を守るために身体に様々な変化が起こります。それはお身体だけでなくお口の中にも影響を与えます。

妊娠してから歯ブラシの時に歯茎から出血するようになった、歯茎が腫れぼったいと感じている方は妊娠性歯肉炎かもしれません。

原因

妊娠すると歯肉炎にかかりやすくなってしまうのは女性ホルモン(エストロゲン)が体内で増え、それを好むある種の歯周病菌が増殖していくためです。

また、妊娠中はつわりなどでしっかり歯ブラシが行えないうえ、唾液が酸性化し口が乾燥しやすくなります。また、唾液の粘性が増すためお口の中の汚れが溜まりやすくなります。
そして、妊娠中は妊娠前に比べ食事の回数や内容が不規則になり細菌の活動も活発になります。

歯周病が悪化する一因となるエストロゲンは妊娠中期〜後期にかけて増えるためこの時期に妊娠性歯肉炎を発症する方が多いです。

ただ、しっかりと歯ブラシをしてプラークコントロールを行えば、歯肉の炎症はおさえられるので、お家でのセルフケアに合わせて歯科医院でのプロフェッショナルケアもおすすめしています。

治療

歯肉炎の基本治療は、ブラッシング指導・歯石除去・お口の中の修復物のチェック・かみ合わせのチェック
です。

安定期にはいってからの本格的な治療をおすすめしているので、妊娠初期に出血や歯茎の腫れ・お痛みなど気になることがある場合は応急処置を行っていき、安定期にはいってから本格的な治療を行っていきます。

また、妊娠後期になりお腹が大きくなると治療体勢で苦しくなることがあるので積極的な治療は控えることをおすすめしています。

歯周病と低体重児出産・早産

近年、歯周病が低体重児出産や早産を誘発することが指摘されています。母親が歯周病に罹患している場合、早産のリスクは7.5倍にものぼるといわれています。

それに関わっているといわれているのが、プロスタグランジンという物質です。

通常臨月になるとプロスタグランジンという子宮の収縮を誘発する物質が分泌され、一定量に達すると分娩が始まります。妊娠中に歯周病に罹患してしまうと歯周病による炎症を抑えるためにプロスタグランジンが作られてしまいます。すると分娩時と同じように子宮の収縮が促され、早産に繋がってしまうのです。

予防

妊娠性歯肉炎を予防するには日々の歯ブラシでのケアが重要ですが、妊娠中はつわりでしっかり磨けないことも少なくありませんので、代わりの方法で少しでもお口の中の状況を改善させるようにしましょう。

  1. こまめに水分を取る
  2. 口の中が乾燥していると、細菌が増殖しやすくなります。甘い飲み物や炭酸飲料は避けて、水などで口の中をこまめに潤し、できる時はうがいをしましょう。

  3. 体調の良い時に長めに磨く
  4. 体調が良い時を見計らい長めにしっかり歯磨きを行いましょう。歯磨剤が苦手な方はお水だけで磨く、通常より少し小さめの歯ブラシを使うと気持ち悪さが軽減できる方もいらっしゃいます。

  5. 洗口液の使用
  6. もちろん洗口液だけでは十分なケアとは言えませんがつわりが辛く歯ブラシをお口の中に入れられない時は洗口液でうがいするだけでも細菌増殖を多少防ぐことができます。
    また、お口の中がさっぱりする感じがして気持ち悪さが減るため、歯ブラシ後の洗口剤の使用もお勧めです。

  7. 歯医者さんでクリーニングをする
  8. お家でのケアが十分にできない場合は通常よりも少し短い間隔で受診し検診・クリーニングを受け、自分でやると汚れが残りやすいところのお掃除もしましょう。受診の際には母子健康手帳をお持ちください。

出産後もしっかりケアをしましょう!

出産後もすぐにホルモンバランスが安定するわけではないので注意が必要です。妊娠性歯肉炎の状態からお口の中の環境が改善されないと本格的な歯周病へ移行してしまうこともあります。

また、出産後の歯周病の発症は赤ちゃんへの感染リスクが高くなるため、歯周病ケアや虫歯の治療もしっかり行いましょう。お身体や体調が落ち着いたら歯医者さんで検診を受けましょう。

生まれたての赤ちゃんは無菌です。虫歯菌も歯周病菌も外部からの細菌感染によるもので、お口の中の細菌は3歳までに定着するといわれており、細菌の数で将来むし歯になりやすいかなりにくいかも変わってきます。赤ちゃんのお口の環境は、ご両親のお口の環境が大きく影響を与えるのです。

赤ちゃんに歯周病菌や虫歯菌をうつさないために、「噛み与えをしない」「大人と食器を共有しない」「口に直接キスしない」など感染リスクを下げる対策をしてあげましょう。

お子さんに歯が生え始めたら予防を始める必要があります。定期的な歯科医院でのメンテナンスとご自宅での年齢に合わせたフッ素含有歯磨剤を使用した歯磨きが重要です。歯磨き後は10-15mlの水で一回うがいをしてください。

年齢 使用量 歯磨剤のフッ化物
濃度
歯の
萌出

2歳
切った爪
程度の
少量
500ppm
(泡状歯磨剤
ならば1000ppm)
3歳

5歳
5mm以下 500ppm
(泡状歯磨剤
ならば1000ppm
6歳

14歳
1cm程度 1000ppm
15歳
以上
2cm程度 1000ppm
〜1500ppm

※500ppm→1g中0.5mg
1000ppm→1g中1mg
1500ppm→1g中1.5mg

お子さん用の歯磨剤は味がついており、つい飲み込んでしまうというお子さんもいるかと思います。しかし、日常で使う量の歯磨剤に含まれるフッ素を飲み込んでも問題ありません!

急性中毒を起こすのは体重1kgあたり2mgの量を摂取した時なので、10kgのお子さんの場合、500ppmの歯磨き粉を40g飲み込まないと急性中毒は起きません。40gを飲み込む状況としては、歯磨き時というよりチューブから直接大量に飲み込んだといった場合が考えられます。

もし、急性中毒を起こすほどの量ではなくとも誤って飲み込んでしまった場合は、

  1. 水で口をすすぐか、濡れたガーゼ等でお口に残っている歯磨剤を拭う
  2. コップ1-2杯の牛乳のようなカルシウム含有の飲料を飲ませる
  3. 医師に相談する

といった対処法を行ってください。

お子さんの歯ブラシ時の事故が多く起きているので、お子さんが歯ブラシをしている際は目を離さないようにしましょう。

受傷要因としては、歩いたり走ったりした際の転倒が一位で、61.5%を占めます。

お子さんが歯ブラシ中は目を離さないようにして下さい。

歯ブラシ時の事故はほぼ軽症ですが、15%ほどが入院の必要な中等度と診断され、生命の危険がある重症と診断されるケースもあります。

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