インプラントは、治療したいと思ったときからすぐに治療に取り掛かれます。
まず、術前検査を行い、現在の状態の診査診断を行います。
術前検査は、インプラント予定部分の確認、歯ぐきの状態の確認、歯の状態の確認、かみ合わせの確認、お口の型どり、 レントゲン撮影を1時間程度かけて行います。それをもとに、インプラントの計画を歯科医師が立てます。

インプラントの治療期間はどれくらい?治療の流れと目安の期間を解説します。
インプラントインプラントの治療期間
インプラントのオペにかかる日数・時間等

その後、診査診断の結果をご説明します。インプラントの治療方法、オプションについてご説明し、ご納得いただけましたら、ご契約と手術日の決定をします。
手術に至るまでの治療期間
診査診断の結果の説明から手術までの期間ですが、とくにオプションが含まれない場合、すぐに手術を行えます。
静脈麻酔を行う場合は、麻酔とのスケジュールを合わせますので、1〜2ヶ月後に手術を行えることが多いです。
手術後の治療期間
- インプラントを埋入してすぐに使えるわけではなく、インプラント体と骨がくっつくのを待つための期間が必要になります。
- 人工の骨を使用しない場合は2〜3ヶ月必要になります。
- 人工の骨を使用した場合は4〜6ヶ月ほど必要になります。
- また、骨の量によっては、インプラントを一回で埋入できないことがあります。インプラント埋入に先んじて骨を造る手術を行い、6ヶ月ほど待って、骨ができたことを確認してからインプラントを埋入します。 そのため、インプラントと骨がくっつくまでの期間がトータルで8〜9ヶ月必要ということになります。
- インプラントと骨がくっつくまでは特に来院の必要はありません。手術の次の日は消毒を、10〜14日後には抜糸を行いますが、それ以降は2〜3ヶ月毎のメインテナンスのみでご来院いただくだけで結構です。
骨とインプラントがくっつくまでの期間
- 下顎のインプラント:2~3ヶ月
- 上顎のインプラント:3~4ヶ月
- 骨造成・サイナスリフト・ソケットリフトを行った場合:4~6ヶ月
インプラントと骨がくっついてからの治療期間
インプラントと骨がくっついたら、歯ぐきの中に埋もれているインプラントのキャップを交換して、歯ぐきの外に貫通させます。
その後、歯ぐきが安定しましたら、型どりを行い、被せ物を作製成していきます。ケースによっては最初に仮歯の作製成を行い、問題ないことを確認でき次第、最終の被せ物を作製していきます。
その間は、およそ1ヶ月〜2ヶ月になります。
インプラントの治療の流れ
インプラントの治療の流れ診査・診断
お口の中の型どり、各種検査、CT・レントゲン撮影を行います。それを元に治療計画を立てます。
インプラントの検査についてクリーニング
手術の1週間以内にお口の中を清潔にするためのクリーニングを行います。
歯のクリーニングについて手術
インプラントの埋め込みの手術を行います。手術の次の日は消毒を行います。また、2週間後には抜糸を行います。
2次手術
2〜6ヶ月後、インプラントが骨とくっついたことをレントゲンで確認した後、歯ぐきの中に埋めたインプラントにキャップをつけて歯ぐきから飛び出る形にします。インプラントの種類によっては行わないこともあります。
また、この時に歯ぐきの移植を行うこともあります。
うわ物の型どり・セット
2次手術で切った歯ぐきが治ったら型どりをしていきます。仮歯を作ることもありますし、作らずに最終的なものをいれることもあります
メインテナンス
うわ物を入れて終わりではなく、3ヶ月に1度は歯科医院でのメインテナンスを行うと、長持ちします。
インプラントのメインテナンスについてインプラント埋入までの間「歯」のない期間はある?
歯がない期間はどうしても生じてしまいます。どういうときに起こるかというと・・・
- 歯を抜いた後に、骨と歯ぐきが治癒するまでの2〜3ヶ月
- インプラントを埋めたあとすぐ
- 仮歯がなく、最終的なうわ物が完成するまで
このとき、抜いたところは歯がない状態になります。
歯のない部分が1本など少数の場合は仮歯を入れることができます。
複数の場合は入れ歯などで対応することになります。
骨とインプラントがくっつくのに3〜6ヶ月かかります。
前後に歯があり、ブリッジなどの形態をしている場合は、仮歯の作製成ができますが、それができない場合は、歯がない状態になります。
インプラントを完全に自分の骨内に入れている場合は義歯の使用も可能ですが、骨のボリュームを増やすなどの手術も併用している場合は使用ができません。
ただし、オールオン4・オールオン6の治療を行う場合は、即日に仮の歯が入りますので、見た目・機能的に問題ありません。
インプラントと骨がくっついた後、インプラントを歯ぐきから貫通させ、型どりを行います。型どりして2週間ほどすると歯が出来上がってきますので、インプラントに装着できます。
ですので、それまで歯がない状態になります。前もって仮歯を入れていた場合は、付け直すことができます。

インプラント治療の注意事項
静脈麻酔を受ける際の注意事項
- 手術当日の車・バイク・自転車等の運転は禁止となります。麻酔から醒めたとしても、薬は体に一定時間のこり、睡魔に襲われることがあります。
麻酔薬を起因とする交通事故・傷害・損害を被った場合、いかなる理由があっても当院では一切の責任を負いかねます。 - 上記理由から、当日、車・バイク・自転車等でご来院された場合や、手術4時間前以降にご飲食された場合は、インプラント手術は延期となる場合があります。
- インプラント手術終了後は1時間程、院内で休んでいただきます。
可能であれば、どなたかにお迎えに来ていただくと安心です。
インプラント手術を受けるにあたっての注意事項
- ご自身の健康状態・既往歴・疾病・服薬・喫煙・生活習慣等については、正しく申告してください。 申告漏れがあった場合、手術の結果に影響を及ぼす可能性があります。
- 一過性、場合によっては持続的に、唇・舌・頬・口蓋・歯ぐき・歯牙等の感覚麻痺、切開に起因する瘢痕組織による知覚異常が起こる事があります。
- 接近歯の損傷が起こる事があります。
- 上顎洞・鼻腔への穿孔による炎症・疼痛・過敏症・治癒遅延が起こる事があります。
- 手術中にインプラントを埋め込むのに十分骨やスペースがない場合には、インプラント手術を中止することがあります。また、治療期間が伸びる場合があります。
- インプラント体と骨との結合不全が起こる可能性があります。
その場合は治療期間が伸びることがあります。 - インプラント手術は複雑であり、結果が予想通りに成功しない場合があります。
その場合は再手術をする場合があります。 - 喫煙・飲酒は、組織治癒の遅延およびインプラントの骨結合不全が起こるリスクを高めます。
手術前までの注意事項
- 前日はなるべく安静にお過ごしください。手術前夜はしっかりと睡眠を取り、ゆっくりとお休みください。
- 服用しているお薬がある場合は必ずお知らせいただき、中止の指示がない限り必ず服薬してきてください。
- 当日は、リラックスできる服装でお越しください。術中の血圧の測定が行えるよう、袖をまくりやすい服装でお願い致します。
- 術中に血中酸素濃度を測定するために指に器具をつけます。そのため、当日は、マニキュア・ジェルネイルは全て取ってご来院ください。
また、口周辺の消毒を行いますので、お化粧もお控えください。 - 当日、コンタクトレンズはあらかじめ外した状態でご来院ください。
もしくはコンタクトケースをお持ちいただき、手術中はお外しください。 - 術中はお手洗いに行けなくなりますので、来院4時間前より、ご飲食を中止して下さい。 ご飲食をされた場合は、手術は延期となることもありますのでご注意ください。
手術後の注意事項
- 当日は安静にお過ごしください。腫れや出血の原因になりますので、長時間の入浴・激しい運動・飲酒などはお控えください。
- 痛みや腫れは個人差もありますが、約1~2週間程度続きます。
通常、 痛みは、痛み止めを服用することでしのげる程度ですのでご安心ください。
その後だんだんと和らいでいきますが、時間が経っても症状が継続する場合は担当医にご相談ください。 - 痛みや腫れがある場合は、冷たいタオルなどで冷やしてもかまいません。
その場合、冷やしすぎに注意してください。 - 術後数日は傷口より血がにじむことがありますが、問題はありません。
お口をゆすぐ際には、優しく行うようにしてください。 - 人によっては内出血があります。 内出血は約1週間で徐々に消えていきますので、ご安心ください。
- サイナスリフト・ソケットリフトを併用した場合、鼻出血する場合があります。
手術後には鼻を強くかまないようにしてください。 - 手術した部位を舌や指で触ると、感染や出血の原因になります。
傷口にはなるべく触れないようにしてください。 - 処方されたお薬は、指示通り全て飲みきるようにお願いします。
処方された薬剤の副作用によって、吐き気・眠気・咳・湿疹等が現れた場合にはご連絡ください。
手術後の生活の注意事項
- 飲酒は、術後1週間は避けてください。
- 喫煙は血流を悪くし、傷の治りや手術の成功率を低下させます。禁煙のご協力をお願いします。
- 手術当日は長時間の入浴や激しい運動はお控えください。
- 入浴は2~3日後より構いませんが、長時間の入浴は避けてください。
- 運動はウォーキングを含め、術後1週間は必ず避けてください。
- 血の巡りが良くなると、出血や痛みの原因となりますのでご注意ください。
お食事の注意事項
- 麻酔が2~3時間効いていますので感覚が戻るまでご飲食はお控えください。
- 召し上がる際には、硬い物・熱い物・刺激物は避けてください。
- 術後1週間は、暴飲暴食を避けて栄養のあるお食事をお取りください。
歯磨きの注意事項
- 手術当日から抜糸をするまでは、手術した部位は避けて行ってください。
歯磨きができない分、洗口が重要になりますので、処方されたうがい薬を使用し、お口の中を清潔に保ってください。 - 抜糸をした後は、まだ歯ぐきが不安定な状態です。
柔らかい歯ブラシ(OP-10)を使って優しく磨くようにしてください。
それ以外の部分は通常通り磨いてください。 - 手術後は、歯ぐきから金属のキャップが出ていることがあります。
歯ぐきが治った後は、その周りを柔らかい歯ブラシで優しく丁寧に磨いてください。 - お口の中の状態(プラークコントロール)は手術の結果を大きく左右します。
手術を成功に導くために、セルフケアもしっかりと行いましょう。
当院で使用しているインプラントメーカーについて
当院ではstraumann社のインプラントを使用しています。
それは、世界シェアが3本の指に入るためです。

当院で治療したインプラントが何かしらの原因で修理などを必要とする場合、ご転居されていても他の歯科医院での対応がしやすいことがメリットとしてあります。
またstraumann社製のインプラントは骨との結合面積が他社のインプラントよりも広く、組織学的に骨としっかり結合していることが、多くの論文でも明らかになっています。
さらに、様々な症例に対応できて、インプラント単独からインプラント4〜6本の上に歯を入れるall-on-4(6)にも使用できます。
上記の理由から当院では患者さま様に多大なる貢献をもたらせるstraumann社製のインプラントを使用しております。