「虫歯治療とシーラントは何が違うの?」「シーラントすると虫歯治療は必要ないの?」シーラントを検討中の場合、このような疑問を感じているかもしれません。
虫歯治療とシーラントは異なり、シーラントしても虫歯になる可能性はあります。
本記事では、虫歯治療やシーラント、シーラントを始める時期、メリット、デメリットなどを詳しく紹介します。是非とも最後までご覧いただき、参考にしてください。
「虫歯治療とシーラントは何が違うの?」「シーラントすると虫歯治療は必要ないの?」シーラントを検討中の場合、このような疑問を感じているかもしれません。
虫歯治療とシーラントは異なり、シーラントしても虫歯になる可能性はあります。
本記事では、虫歯治療やシーラント、シーラントを始める時期、メリット、デメリットなどを詳しく紹介します。是非とも最後までご覧いただき、参考にしてください。
虫歯治療とは、進行した虫歯に適切な処置を施して治すことで、シーラントは、虫歯にならないための予防処置のことです。
予防処置のシーラントは、虫歯になる前に処置するので、歯を削る必要がなく痛みもありません。しかし、虫歯治療では、虫歯が進行しているので歯を削る必要があり、痛みを伴う可能性があります。
まずは、シーラントについて詳しく紹介します。
シーラントとは、虫歯の予防処置です。
奥歯や前歯の裏側は複雑な形状の溝があり、汚れが溜まりやすく歯磨きが難しいので、虫歯リスクが高い場所です。そのためシーラント材(歯科用樹脂)で溝を埋めると、汚れや食べかすが残りにくくなり、虫歯リスクを低減できます。
シーラント材の中にはフッ素が含まれています。フッ素には、再石灰化を促すことや歯の表面の層(エナメル質)の強化、細菌の働きを弱める効果があります。再石灰化とは、酸によって溶かされてしまった歯を唾液に含まれている成分によって修復する現象です。
シーラント材を歯に留めておくことによって、奥歯の溝を物理的に塞ぎ、材料に含まれているフッ素の効果によって、虫歯を予防します。シーラントの虫歯予防効果は、4年以上でおおよそ60%(※)と認められています。
引用元:シーラント(予防法)(厚生労働省e-ヘルスネット)
シーラントを始める時期の一般的な目安は、次のとおりです。
これらの時期にシーラントをすると、その効果が期待できます。子どもの歯は、大人の歯に比べてやわらかいので虫歯になりやすく、進行しやすい特徴があります。
奥歯は食べ物をかんだり、すりつぶしたりする役割があり、特に5~6歳頃に生えてくる第一大臼歯は、お口の中の歯で一番長く使用するとても大切な歯です。虫歯になってしまい奥歯を失うと、かみ合わせに問題が生じることや歯並びが乱れる可能性があり、虫歯・歯周病になりやすいなどの影響があります。
虫歯にならないように、適切なタイミングでシーラントの処置をおすすめします。歯の生えるタイミングは、それぞれ異なります。歯科医師と相談しながら処置する時期を決めましょう。
子供の虫歯の特徴!年齢別の注意点,予防方法シーラントを処置するメリットは次の3つです。
順番に説明します。
シーラント材で歯の溝を埋めることで虫歯リスクを低減し、溝が埋まることによって、歯磨きをしやすくなります。シーラントの処置をして虫歯リスクが低減すると、虫歯治療によって歯を削らずに済む可能性が高くなります。また、虫歯による辛い歯の痛みや虫歯治療の経験も少なくできるでしょう。
シーラントの処置は痛みがありません。特に子どもの場合、歯医者に対して恐怖心を抱いるかもしれませんが、痛みのない処置であれば、不安な気持ちを軽減できるでしょう。
子どもの頃に歯科医院で痛みのある治療を経験すると、歯科医院を怖い場所として認識してしまいます。しかし、シーラントや歯科検診、歯の掃除、フッ素塗布などの痛みのない処置を少しずつ経験すると、歯科医院への恐怖心を軽減できるでしょう。
シーラントは限定的ですが、保険診療が適用されます。
6歳〜12歳の子どもで、生えたての乳歯や永久歯であれば保険診療が適用されます。
13歳以上の子どもや大人は、保険適用外です。
希望される場合は自費診療になりますので注意してください。
シーラントはメリットだけではなく、デメリットもあります。デメリットも考慮したうえで、処置しましょう。
一つずつ説明します。
シーラントは欠けることや取れることがあります。
虫歯治療で詰め物をする場合は、詰め物が取れにくいよう、歯を削って形を整えます。しかし、シーラントは歯を削らず、シーラント材を歯の溝に流し込んで固めているので、歯を削って詰め物をする処置に比べて取れやすい傾向にあります。
もし取れてしまった場合は、再度処置が必要になりますが、シーラントは何度つめ直しても歯への問題はありません。
シーラントしていても虫歯になります。虫歯リスクを低減しますが、虫歯ができないわけではありません。
シーラントが欠けたり、割れたりすると、その隙間から虫歯菌が入り込むことやシーラントしていない部分が虫歯になることもあります。
シーラントをしたことで満足せず、日常的なケアがとても大切です。
シーラントしていても、虫歯になる可能性はあるため、必ず歯科検診を受けましょう。シーラントの下が虫歯になっている場合、歯の表面が見えにくいので虫歯に気付けないことがあります。定期検診を定期的にに受診していると重症化する前に虫歯を見つけられ、すぐに対処できます。
また、気づかないうちにシーラントが欠けたり、外れたりしていることもあるので、定期的なチェックは欠かせません。シーラントをしたから終わりではなく、定期的な歯科検診は必ず受けましょう。
シーラントの処置は次の5つの工程で進めます。
痛みのない処置なので、安心して処置を受けられるでしょう。
シーラントを処置する歯の表面・溝をしっかり清掃します。
歯とシーラント材の接着力を高めるよう、歯の表面に専用のエッチング材を塗り、一定時間置いたあとに風をかけて乾かします。
かみ合わせに変化や違和感が出ないよう考慮して、歯の溝部分にシーラント材を流し込みます。
シーラント材に専用の器材を使用して、光照射します。機材によって異なりますが、5秒〜20秒ほど照射します。
最後にかみ合わせの確認や歯の表面がザラザラするなどがあれば研磨して整えます。
虫歯の進行状況はCO〜C4の全部で5段階に分けられています。数字が大きくなるほど重度の虫歯です。虫歯の初期症状は痛みがなく、痛みが出たときにはすでに虫歯が深いところまで進行しています。
子どもの歯は、虫歯の進行速度が早いのであっという間にC2、C3に達してしまいます。虫歯治療せずに済むよう、虫歯予防に取り組みましょう。
虫歯の初期症状で、歯の表面の層(エナメル質)には穴が空いていない状態です。歯の表面が白く濁った色になることがあります。自覚症状はほとんどなく、痛みはありません。
COの段階では歯を削りません。フッ素、シーラントなどの処置や適切な歯磨きによって、歯の石灰化を促し、歯質を強化して改善します。
エナメル質に虫歯が穴をあける段階です。痛みなどの自覚症状はほとんどないため、歯科検診で見つかるケースがあります。
C1では虫歯を削り、コンポジットレジン(歯科用樹脂)を詰めます。ほとんどの場合、麻酔を使用せずに治療できます。
虫歯がエナメル質の下の層(象牙質)に達している段階です。熱いものや冷たいもの、甘いものを口に含んだときに、しみる症状が出るようになります。歯は茶色っぽく見えることや穴が見えることもあります。
C2では虫歯を削り、虫歯の大きさによってコンポジットレジンを詰めるのか、インレーと呼ばれる詰め物を作製してセットします。象牙質は神経に近いので、治療する際は麻酔が必要になるケースが多くなります。
虫歯が象牙質の下にある神経に達している状態なので、激しい痛みを感じます。
C3では神経を抜く治療が必要になります。根っこの掃除をして、最終的に被せ物をします。これらの治療には何度か通院が必要になり、治療に2〜3ヵ月ほどかかることがあります。
虫歯によって歯の全体が侵されてしまい、歯の根っこだけが残っている状態です。多くのケースでは抜歯が必要になります。
デメリットの部分でもお伝えしましたが、シーラントしても虫歯になる可能性はあります。
シーラントと併用して、日頃から虫歯予防に取り組む必要があります。シーラント以外の虫歯予防の取り組みは次のとおりです。
シーラントは虫歯を予防する効果的な処置です。
シーラントをしていない歯に比べて、処置した歯は虫歯リスクは低減します。虫歯になる前に、シーラントや適切な歯磨きなどの虫歯予防にしっかり取り組みましょう。
また、シーラントしていても、していなくても定期的に歯科検診を受けることも大切です。シーラントや虫歯治療について悩まれている方は、お気軽にご相談ください。
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