ラバーダムとは術野の無菌的な操作を行うために治療の前処置として行われます。
ラバーダムとは
※クリックで動画再生
精密治療を行う上で無菌状態が重要

ラバーダムのメリット・デメリット

ラバーダムのメリット
- 無菌的な治療が可能になる
- 切削片の嚥下防止
- 器械・器具の嚥下、吸引防止
- 薬液による口腔粘膜損傷の防止
- 切削器具による口腔粘膜損傷の防止
- 手術野を拡大し、操作を容易にする
デメリット
- 防湿操作に時間と費用を要する
- 歯冠部のみの露出のため、歯軸方向や口腔内の状態がわかりにくい
- 患者さんに不快感を与えることがある
- 歯冠の形態や歯冠の崩壊、また歯冠の萌出が不十分な場合、行いにくい
ラバーダムに使う道具

ラバーダムに使う道具としては以下のものがあります。
- ラバーダムシート
- ラバーダムパンチ
- ラバーダムクランプ
- フォーセップス
- フレーム
ラバーダムをつける手順

- まずクランプの試適をします。
- 次にラバーダムシートにラバーダムパンチで穴を開けます。
- どの歯の治療をするかで位置は変わります。
- ラバーダムシートの穴にクランプの翼部を引っ掛けます。そして、フォーセップスでクランプを広げ、患歯に装着します。
- ラバーがぴらぴらして邪魔で診療ができないので、フレームを使ってラバーをぴんと伸ばしていきます。
- 最後に重要なのが、このままだとラバーダムシートと歯の間に隙間があってラバーダムをする意味がないので、ラバーダムの穴の縁をラバーに穴が開かないようにクランプの翼部からはずして、ラバーと歯を密着させます。これで完成です。
もし歯冠が崩壊していて、クランプがかけられない場合は、あらかじめ隔壁といって、CR等で歯の外形を整えておく必要があります。